本文へスキップ
古谷動物病院古谷動物病院FURUYA ANIMAL CLINICご予約

ULTRASONOGRAPHY

超音波検査(エコー)

動いている臓器を、そのまま見る

超音波検査は、痛みも放射線もなく、臓器の内部と動きをそのまま見られる検査です。レントゲンが「形」を写すのに対して、エコーは「中身」を映します。心臓が動く様子も、腎臓の内部の構造も、リアルタイムで確かめられます。

  • 画像診断
ANESTHESIA麻酔・鎮静
通常は不要です(強く怖がる・興奮する場合は鎮静を使うことがあります)
FASTING絶食
お腹の検査では8〜12時間の絶食が望ましいです(お水は通常どおり)
DURATION検査にかかる時間
15〜30分ほど。お預かりして行います
RESULT結果が出るまで
検査後すぐに画像を見ながらご説明します

その子の状態・検査の目的によって変わることがあります。実際の進め方は診察でご相談ください。

超音波検査(エコー)は、耳に聞こえない高い音をからだに当て、跳ね返ってきた反射を画像にする検査です。放射線を使わず、痛みもありません。そして何より、動いているものを動いているまま見られることが、他の画像検査にはない強みです。

01

超音波で見えるもの

腹部エコー ― お腹の臓器の「中身」

肝臓・胆嚢・脾臓・腎臓・膀胱・膵臓・副腎・腸などを観察します。大きさや形だけでなく、内部の質感、しこりの有無、壁の厚みまで分かります。

心エコー ― 心臓の構造と動き

弁の動き、心筋の厚み、部屋の大きさ、血液の流れる向きと速さを評価します。心雑音の原因を確かめ、治療を始める時期を判断するために欠かせません。

液体がたまっていないか

お腹や胸に液体(腹水・胸水・心嚢水)がたまっていないかを、少量でも見つけられます。急を要する状態の判断に直結します。

検査の「道しるべ」として

しこりに針を刺して細胞を採るとき、膀胱から直接尿を採るときに、超音波で位置を確認しながら安全に行います。

心エコー ― 心雑音の「その先」を確かめる

聴診で心雑音が聞こえても、それだけでは治療が必要かどうかは決まりません。弁のどこに問題があるのか、心臓が大きくなり始めているのか、心筋が厚くなっていないか——それを確かめるのが心エコーです。

犬の僧帽弁閉鎖不全症では、国際的な分類(ACVIM分類)に沿って、心臓の大きさと弁の状態からステージを判断します。ステージが変われば、薬を始める時期も変わります。「心雑音があるので、そろそろエコーを」とお勧めするのは、この判断のためです。

猫の肥大型心筋症は、症状が出ないまま進行し、突然の後ろ足の麻痺や呼吸困難で見つかることがあります。無症状のうちにエコーでスクリーニングしておく意味は、ここにあります。

腹部エコー ― レントゲンでは分からない「内部」を見る

レントゲンで腎臓が大きいと分かっても、その中で何が起きているかまでは写りません。エコーでは、腎臓の皮質と髄質の境目、結石の位置、腎盂の拡張、腫瘤の有無まで確かめられます。腸であれば、壁が何層に見えるか、厚みが増していないかを評価し、炎症性の病気と腫瘍の区別に役立てます。

02

検査の流れ

  1. ステップ1できれば絶食でお越しください(お腹の検査)

    胃や腸に内容物やガスがあると、その奥の臓器が見えにくくなります。8〜12時間の絶食が理想です。お水は通常どおりで構いません。心臓の検査では絶食は不要です。

  2. ステップ2お腹の毛を刈らせていただきます

    毛と皮膚の間の空気が超音波を跳ね返してしまうため、必要な範囲の毛を刈ります。そのうえで専用のゼリーを塗り、プローブ(探触子)を密着させます。

  3. ステップ3処置室でお預かりして観察します

    仰向けや横向きの姿勢で、スタッフが支えながら行います。15〜30分ほどが目安です。痛みはありませんが、じっとしていられない子では鎮静をご提案することがあります。

  4. ステップ4画像を見ながらご説明します

    静止画や動画を記録しておき、診察室で画面をお見せしながらご説明します。次回以降の検査で比較するための記録にもなります。

03

超音波が苦手なこと

超音波は、空気と骨をほとんど通り抜けられません。当たったところで反射してしまうため、その向こう側は見えなくなります。

  • 肺の内部は空気の塊のため、基本的に見えません(肺の評価はレントゲンが中心になります)
  • 腸にガスが多いと、その奥にある膵臓や副腎が見えにくくなります
  • 脳や脊髄は骨に囲まれているため見えません(MRIの領域になります)

また、超音波検査は術者がその場で見ながら判断する検査です。どこにプローブを当て、何を確かめるかによって得られる情報が変わります。だからこそ、検査の前に「何を確かめたいのか」をはっきりさせておくことが大切だと考えています。

CT・MRIが必要と判断した場合は、提携する画像診断施設「CAMIC城南」へご紹介します。撮影した画像と所見は当院に共有されるため、結果をふまえた方針をご提案できます。

CAMIC城南のご案内(外部サイト)

04

結果の見かた ― エコーで気をつけたいこと

腹部エコーは、一度で全身の答えが出る検査ではありません。とくに初期の変化は、時間を置いて比べることではじめて意味が分かることがあります。「今回は大きな異常なし。3か月後にもう一度見ましょう」というご提案をするのは、様子見という意味ではなく、変化の有無を確かめるための計画です。

05

さらに詳しく知りたい方へ(参考リンク)

より深く知りたい方のために、信頼できる情報源をご紹介します。外部サイトへ移動し、英語のページを含みます。気になる点は、遠慮なく担当獣医師におたずねください。

あわせて読む:レントゲン検査(X線検査) 循環器科・呼吸器科の詳しいご案内を見る

RELATED

この検査が関わる病気・診療科

この検査で調べる病気

ここに挙げたのは、この検査が診断・経過観察に関わる病気の一部です。実際に何を調べるかは、その子の症状によって変わります。

費用について

検査の費用は、項目の数・院内で行うか外部の検査機関に依頼するか・麻酔の有無によって変わります。必要と考える検査は、目的と概算の費用をご説明したうえで進めますので、気になる点は遠慮なくお聞きください。ご予算に合わせて優先順位をつけることもできます。

はじめてご来院される方へ

ご予約から診察・治療方針のご提案までの流れを、わかりやすくまとめています。

はじめての方はこちら

Q&A

よくあるご質問

毛を刈る必要はありますか。
お腹の検査では、多くの場合お腹の毛を刈らせていただきます。毛と皮膚の間の空気が超音波を跳ね返してしまい、そのままでは臓器がよく見えないためです。刈る範囲は必要最小限にとどめます。毛はまた生えてきますが、気になる場合は事前にご相談ください。
検査の前に絶食は必要ですか。
お腹の検査では、できれば8〜12時間の絶食をお願いしています。胃や腸に内容物やガスがあると、その奥にある臓器(膵臓・副腎など)が見えにくくなるためです。お水は通常どおりで構いません。心臓の検査では絶食は不要です。緊急の場合は、絶食なしでも行います。
痛くありませんか。麻酔は必要ですか。
痛みはありません。ゼリーを塗ってプローブ(探触子)を当てるだけで、放射線も使いません。通常は麻酔も鎮静も必要なく、スタッフがからだを支えた状態で行います。ただし、痛みが強い子や、じっとしていられない子では、正確に見るために鎮静をご提案することがあります。
レントゲンとどちらを受ければよいですか。
目的が違うため、どちらか一方ではなく組み合わせて使うことが多い検査です。レントゲンは全体の形と位置関係を広く見るのに向き、超音波は臓器の内部と動きを詳しく見るのに向いています。たとえば咳の診察では、レントゲンで心臓の大きさと肺を見て、超音波で心臓の弁と動きを評価します。
超音波で見えないものはありますか。
あります。超音波は空気と骨をほとんど通り抜けられないため、その向こう側は見えません。肺の内部、骨に囲まれた脳や脊髄、ガスの多い腸の奥などは苦手です。そうした部位はレントゲンやCT・MRIの役割になり、必要な場合は提携施設をご紹介します。

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。