白い綿毛のような被毛と、明るく人なつこい性格で愛されるビション・フリーゼ。健康面では「泌尿器」「皮膚」「目」に由来する注意点があります。ここでは、来院前の予習として、ビション・フリーゼで比較的みられる病気と、ご家庭でできるケアをまとめました。
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ビション・フリーゼってどんな犬?
地中海沿岸で船乗りたちとともに広まったといわれる白い小型犬です。犬種名はフランス語で「巻き毛の小さな犬」を意味し、丸く仕上げるパウダーパフのカットで知られます。カールした厚い被毛は抜け毛が少ない反面、毛玉になりやすいのが特徴です。
性格の傾向
陽気でフレンドリー。人にも他の犬にも物怖じせず接することが多く、表情がとにかく豊かです。遊びが大好きで、家族と一緒に過ごす時間を何より喜びます。明るい反面、ひとりの時間が長いと寂しがる子もいます。
暮らし方・お手入れ
毎日のブラッシングと月1回程度のトリミングが前提の被毛です。耳の中や皮膚が蒸れやすいので、シャンプー後はしっかり乾かし、耳のにおいや赤みを時々チェックしましょう。散歩と遊びで元気を発散させてあげてください。
ここがたまらない
まんまるに整えた綿毛の頭と、そこに埋まる黒い瞳と鼻のコントラスト。うれしいときに部屋を全力で走り回る、あの弾けるような喜び方。写真を撮るたびにぬいぐるみのように写るのも、この犬種ならではです。
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とくに知っておきたい好発疾患
Calcium Oxalate Urolithiasis
尿の中の成分が結晶・結石となり、膀胱炎や排尿困難を起こす病気です。ビション・フリーゼはミニチュア・シュナウザーと並び、シュウ酸カルシウム結石のリスクが高い犬種として報告されています。血尿・頻尿・排尿姿勢が長いはサイン。とくにオスで尿道に詰まると緊急事態になるため、早めの受診と、飲水量を増やす予防が大切です。
Atopic Dermatitis / Allergic Skin Disease
体質的にアレルギーを起こしやすく、くり返すかゆみ・赤み・涙やけ・外耳炎がみられます。ビション・フリーゼは品種の調査でも皮膚トラブルが上位に挙がる犬種です。かゆみは背景に体質があることが多く、完全にゼロにするより「上手に管理する」ことが目標。スキンケアと環境調整、必要に応じた治療で整えていきます。
Cataract
水晶体が白く濁り、視力が徐々に低下する目の病気です。ビション・フリーゼは若齢でみられる若年性白内障が知られています。「目が白っぽく見える」「暗い場所や段差で動きが慎重になる」といった変化がサイン。進行度の評価やほかの目の病気との見分けのため、眼科的な検査をおすすめします。
Patellar Luxation
膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置からずれる、小型犬でよくみられる整形疾患です。「後ろ足を一瞬あげてケンケンする」「スキップのような歩き方」はサインの一つ。早期に気づき、滑りにくい床環境や体重管理で膝を守ることが、将来の関節炎リスクを下げることにつながります。
Periodontal Disease
小さな口に歯が密集するため歯垢が停滞しやすく、小型犬は歯周病のリスクが高いことが知られています。口臭・歯石・歯ぐきの赤みは受診のサイン。子犬のうちからの歯みがき習慣が最大の予防です。歯の健康は全身の健康にもつながります。
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見逃したくない初期サイン
尿
血尿・頻尿・排尿姿勢が長い・出にくい
皮膚
かゆみ・赤み・涙やけ・くり返す外耳炎
目
白濁・暗い場所で動きが慎重になる
これらは代表的な好発疾患の初期に出やすいサインです。1つでも当てはまる、あるいは「なんとなくいつもと違う」と感じたら、それが早期発見のきっかけになります。
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ご家庭でできる予防・健康管理
ステップ1:水をしっかり飲ませ、排尿を観察する
十分な飲水は尿石予防の基本です。血尿・頻尿・排尿姿勢の長さに気づいたら早めに受診しましょう。とくにオスの「出にくい」は緊急のサインです。
ステップ2:皮膚と被毛を清潔に、かゆみを管理する
定期的なシャンプーやブラッシングで皮膚を清潔に保ちます。かゆみ・赤み・涙やけが続くときは、体質に合わせたスキンケアや治療をご相談ください。
ステップ3:子犬期から歯みがきを習慣に
毎日の歯みがきが歯周病予防の要です。まずは口元に触れることに慣れさせ、少しずつ進めます。
ステップ4:体重と飲水量・尿量を見守る
急に水をよく飲む・尿が増える・よく食べるのに痩せる、といった変化は糖尿病のサインのことがあります。適正体重の維持とあわせて観察しましょう。
ステップ5:年1回以上の健康診断を受ける
尿検査・血液検査で泌尿器や血糖を、あわせて目・膝・歯を定期的にチェックすることで、無症状のうちに変化を捉えられます。
05
当院の考え方
古谷動物病院は「診察室の延長としてのウェブサイト」を大切にしています。犬種ごとの傾向を知ることは、不安をあおるためではなく、その子に合った予防とタイミングのよい受診につなげるためのものです。ビション・フリーゼの明るい魅力を尊重しながら、泌尿器・皮膚・目を若いうちから一緒に見守り、選択肢を広げていきます。気になることは、どんな小さなことでもご相談ください。
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かかりやすい病気(当院の解説ページ)
ビション・フリーゼで比較的みられる病気のうち、当院に解説ページがあるものです。 好発は「かかりやすい傾向」であって、必ずかかるわけではありません。 気になるサインがあれば、来院前の予習にお使いください。

