まず、いちばん急ぐものから
しつけの問題と決める前に
トイレを外すようになったとき、多くのご家族は「わがまま」「反抗」と受け取ります。けれど実際には、体の不調が先にあることが少なくありません。
- 痛みや頻尿 — 膀胱炎では、間に合わずに外してしまいます
- 量が増えている — 水をよく飲み、尿量が増える病気では、我慢できる時間が短くなります
- 意識せず漏れている — 寝床が濡れている、本人が気づいていない
- トイレまで行けない — 関節の痛みや後ろ足の弱りで、間に合わない・段差をまたげない
- 場所が分からなくなっている — 高齢では、トイレの認識そのものが変わることがあります
これらは叱っても直りません。まず体を確かめることが、遠回りに見えていちばん近道です。
見ていただきたいこと
| 見るところ | なぜ大事か |
|---|---|
| 尿は出ているか | 出ていない・少ないは緊急。量が増えているのも手がかりです |
| 色とにおい | 赤みがある、濁っている、においが強い |
| 回数 | 増えたか。1回の量は減っていないか |
| どこでするか | 決まった場所か、あちこちか。寝ている場所が濡れているか |
| 姿勢と様子 | しゃがんだまま出ない、鳴く、陰部を舐める |
| いつからか | 引っ越し・同居動物・トイレを変えた等の出来事と重なっていないか |
叱らないでください
粗相を叱ると、隠れてするようになることがあります。そうなると、量も色も分からなくなり、体の異常に気づくのが遅れます。猫では、叱られること自体のストレスが膀胱炎の引き金になることも知られています。
片づけるときは、においが残らないように。同じ場所でくり返すことを防ぎます。
受診したら、何をするか
尿検査が出発点です。濃さ(尿比重)、たんぱく、糖、血液、結晶や細菌の有無を調べます。痛みも麻酔も要らないのに、得られる情報がとても多い検査です。
そのうえで、必要に応じて血液検査や超音波検査で、腎臓・膀胱・前立腺・ホルモンの状態を確認します。体に原因が見つからなかったときに、はじめて行動の問題として一緒に考えます。順番を逆にしません。
尿検査で何が分かるか・上手な採り方
