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古谷動物病院古谷動物病院FURUYA ANIMAL CLINICご予約

SEPARATION ANXIETY

犬の分離不安

留守番中の吠え・破壊・粗相。「困った行動」ではなく、心のSOSかもしれません。

「留守番のたびに近所迷惑なほど吠え続ける」「家具やドアを壊す」「トイレはできるのに留守中だけ粗相する」——それは『分離不安』かもしれません。飼い主と離れることに強い不安を感じ、パニックに近い状態で起こる反応です。わがままでも、しつけの失敗でもなく、その子は本当に苦しんでいます。だからこそ、叱っても解決しません。心の状態を理解し、少しずつ「ひとりでも大丈夫」を教えていくことで、多くの子が楽になれます。

  • 行動

この記事は 院長/獣医師 大塚 元貴 が監修しています(最終監修日:)。

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病気の概要

分離不安は、飼い主と離れることに強い不安を感じ、留守番などのときにパニックに近い状態になってしまう心の問題です。留守番中の吠え・破壊・粗相といった行動として現れ、ご近所トラブルやご家族の悩みにもつながります。

大切なのは、これが「わがまま」でも「しつけの失敗」でもなく、その子が本当に苦しんでいるサインだということです。だからこそ叱っても解決せず、不安そのものをやわらげ、「ひとりでも大丈夫」を少しずつ教えていくことで、多くの子が楽になれます。

留守中限定

飼い主と離れているときに限って起こるのが特徴

心のSOS

わがままではなく、強い不安による反応

叱らない

罰は逆効果。不安をやわらげる対応が基本

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こんなサインはご相談ください

分離不安のサインは、飼い主と離れているとき(またはその準備をしているとき)に限って起こるのが特徴です。

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「わがまま」ではありません ― 叱らないでください

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まず「本当に分離不安か」を見きわめる

留守番中の困った行動には、分離不安以外の原因もあります。まずはそこを見きわめます。

  • 留守中だけの粗相:尿失禁・膀胱炎など、医学的な原因のことがあります
  • 破壊行動:退屈・運動不足、子犬の探索・歯がゆさのことがあります
  • 吠え:外の刺激への反応(来客・物音)のことがあります

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治療・対応 ― 少しずつ「ひとりでも大丈夫」を

治療の土台は、少しずつ慣らしていく行動の修正です。不安がとても強い子では、お薬がその後押しをします。

段階的な慣らし(脱感作)

ごく短時間の留守番から始め、不安が出ない範囲で少しずつ時間を延ばしていきます。「短い成功体験」を積み重ねることが、遠回りのようでいちばんの近道です。

外出・帰宅を「一大事」にしない

出かけるとき・帰ってきたときに、大げさにかまいすぎないこと。外出の合図(鍵・上着)への過剰な反応も、少しずつ減らしていきます。

留守番を退屈させない工夫

知育トイやフードを詰めたおもちゃなど、ひとりの時間を心地よく過ごせる工夫を取り入れます。適度な運動で満たしておくことも助けになります。

分離不安の改善には、時間と根気が必要です。うまくいかない日があっても、その子が悪いわけでも、ご家族の努力が足りないわけでもありません。焦らず、その子のペースで進められるよう、私たちが一緒に計画を立て、支えます。

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さらに詳しく知りたい方へ(参考リンク)

より深く知りたい方のために、当院が診療の拠りどころとしている信頼できる情報源をご紹介します。外部サイトへ移動し、専門的な内容や英語のページを含みます。気になる点は、遠慮なく担当獣医師におたずねください。

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Q&A

よくあるご質問

どんな様子だと分離不安を疑いますか。
分離不安のサインは、『飼い主と離れているとき(またはその準備をしているとき)に限って』起こるのが特徴です。代表的なのは、留守番中の過剰な吠え・遠吠え、ドアや家具・自分の寝床などの破壊、トイレはできるのに留守中だけの粗相、過度のよだれ・パンティング、同じ場所を行ったり来たりする、脱走しようとする、といった行動です。飼い主の外出の準備(鍵や上着)に反応して落ち着かなくなることもあります。留守中の様子はカメラで記録すると、診断にとても役立ちます。
しつけができていないから、わがままなのでしょうか。
いいえ、違います。分離不安は「わがまま」でも「しつけの失敗」でもなく、飼い主と離れることへの強い不安が引き起こす、いわばパニックに近い状態です。その子は本当に苦しんでいます。だからこそ、帰宅後に壊れた家具や粗相を見て叱るのは逆効果です。その子は「なぜ叱られたか」を理解できず、不安がさらに強まって症状が悪化します。大切なのは、罰ではなく、不安そのものをやわらげ、「ひとりでも大丈夫」と少しずつ学べるように支えることです。
まず何から始めればいいですか。
まず、その行動が本当に分離不安によるものかを見きわめることが大切です。留守中だけの粗相は尿失禁や膀胱炎のこともあり、破壊行動は退屈・運動不足や子犬の探索行動のこともあります。まずは医学的な原因がないかを確認します。そのうえで分離不安と考えられたら、外出の合図(鍵・上着など)への反応を減らす工夫、ごく短時間の留守番から始めて少しずつ時間を延ばす『段階的な慣らし』、留守番を退屈させない工夫(知育トイなど)を組み合わせます。焦らず、その子のペースで進めるのがコツです。
お薬で治せますか。
分離不安の治療の土台は『行動の修正(少しずつ慣らしていくトレーニング)』ですが、不安がとても強い子では、お薬がその後押しをします。犬の分離不安に用いられるお薬(フルオキセチンやクロミプラミンなど)があり、不安をやわらげることで、トレーニングの効果を出しやすくします。お薬だけで完結するものではなく、行動の修正と組み合わせることが大切です。使用の可否やお薬は、その子の状態をみて担当獣医師が判断します。重い場合は、行動診療にくわしい獣医師と連携して取り組みます。
留守番のとき、やってはいけないことはありますか。
いくつかあります。まず、帰宅後に叱らないこと。前述のとおり逆効果です。次に、出かけるときと帰ってきたときに、大げさに声をかけたりかまいすぎたりしないこと——「出入り」を一大イベントにしないことで、留守番のハードルを下げます。また、まだひとりに慣れていない段階で、長時間の留守番を無理に繰り返すと、不安をこじらせることがあります。その子が耐えられる範囲を超えないよう、短い成功体験を積み重ねることが大切です。具体的な進め方は一緒に計画します。

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。