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古谷動物病院古谷動物病院FURUYA ANIMAL CLINICご予約

DPO / TPO

骨盤骨切り術(DPO/TPO)

関節炎になる前の若齢犬に、受け皿を回転して深くする手術

骨盤骨切り術(DPO/TPO)は、股関節の受け皿(寛骨臼)を切り離して回転させ、大腿骨頭への被さりを深くする手術です。関節炎がまだ始まっていない若齢犬に行うことで、ゆるい股関節を安定させ、将来の関節症の進行を抑えることを目指します。

  • 整形外科
  • 手術
  • 成長期

この記事は 院長/獣医師 大塚 元貴 が監修しています(最終監修日:)。

股関節形成不全そのものの概要・診断・治療全体の考え方については、犬の股関節形成不全のページをご覧ください。このページでは、骨盤骨切り術(DPO/TPO)の内容と適応について解説します。

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この手術の目的と適応

骨盤骨切り術は、股関節の受け皿(寛骨臼)を切り離して回転させ、大腿骨頭への被さりを深くする手術です。ゆるくて浅い股関節を、より安定したかみ合わせに作り変えます。

対象となるのは、関節にゆるみはあるが、関節炎(変形性関節症)の変化がまだ出ていない若齢犬です。年齢の目安はおよそ6〜10ヶ月。若い骨は、かみ合わせが深くなると受け皿が刺激を受けてさらに深く成長し、大腿骨頭も安定した位置で正常に育っていくことが期待できます。

02

DPOとTPOの違い

三重骨盤骨切り術(TPO)

Triple Pelvic Osteotomy

骨盤を3か所(腸骨・恥骨・坐骨)で切り、受け皿を含む骨片を回転させて、専用のプレートで固定する従来法。しっかり回転量を確保できます。

二重骨盤骨切り術(DPO)

Double Pelvic Osteotomy

切る箇所を2か所(坐骨を切らない)に減らした改良法。骨盤の安定性を保ちやすく、術後の痛みや回復の負担を軽くしやすいとされます。

いずれも、切り離した受け皿の骨片を適切な角度に回転させ、大腿骨頭を深く覆う位置で専用のプレート・スクリューで固定します。どちらが適しているかは、年齢・関節のゆるみの程度・骨盤の状態から判断します。

03

手術の流れ

  1. ステップ1適応の判断(レントゲン・関節のゆるみの評価)

    関節炎の変化がないか、ゆるみを回転で改善できるかを評価し、適応と回転量を計画します。

  2. ステップ2術前検査・手術のご説明(別日)

    麻酔のための術前検査を行い、手術の内容・回復の見通しをくわしくご説明します。

  3. ステップ3手術当日:絶食で来院

    当日は食事を抜いてご来院ください(お水は飲ませていただいてかまいません)。

  4. ステップ4手術・麻酔覚醒後にご連絡

    骨盤を切り、受け皿を回転させてプレートで固定します。麻酔から覚めたらお電話でご報告します。

  5. ステップ5入院・退院・抜糸

    数日の入院の後に退院し、7〜10日ほどで抜糸・再診を行います。

  6. ステップ6定期的なレントゲンで骨の癒合を確認

    骨切りした部分がしっかり癒合するまで、経過に合わせてレントゲンで確認します。

04

術後の経過とリハビリ

骨を切って固定する手術のため、骨が癒合するまでの安静がとても大切です。多くはおよそ6週間、運動を制限しながら過ごします。

  • 術後しばらくは、リードでの短い排泄散歩など、行動を制限します
  • レントゲンで骨の癒合を確認しながら、少しずつ運動を再開します
  • 反対側の股関節にも形成不全がある場合は、時期をずらして両側を手術することがあります

05

予後・起こりうる合併症

関節炎になる前の適切な症例で行えた場合、良好〜非常に良好な股関節機能が期待できます。合併症の頻度は比較的低い術式ですが、以下のようなことが起こり得ます。

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Q&A

よくあるご質問

DPOとTPOは何が違いますか?
どちらも骨盤を切って受け皿を回転させ、かみ合わせを深くする手術で、切る箇所の数が異なります。TPO(三点骨盤骨切り術)は骨盤を3か所で切って回転させる従来の方法、DPO(二重骨盤骨切り術)は切る箇所を2か所に減らした改良法で、骨盤の安定性を保ちやすく術後の回復が早いとされます。その子の状態に合わせて適した方法を選びます。
どんな子が対象になりますか?
股関節にゆるみはあるものの、関節炎(変形性関節症)の変化がまだ出ていない若齢犬が対象です。年齢の目安はおよそ6〜10ヶ月で、関節炎が進んでしまった関節には適応がありません。適応の見極めには、レントゲンや関節のゆるみの評価が重要になります。年齢の窓が限られるため、早めのご相談をおすすめします。

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。