お迎えしたばかりの子犬や子猫は、環境の変化に敏感で体調を崩しやすい時期でもあります。新しい生活を安心してスタートさせるために、まずは動物病院での「健康チェック」から始めましょう。
月齢別のスケジュールや手続きは「子犬・子猫を迎えた方へ」にまとめていますお迎え直後に受けてほしい健康チェック
新しい家族を迎えたら、まずは数日間、お家での様子をよく観察してください。食欲はあるか、便の様子はどうか、きちんと眠っているかを確認し、環境に少し慣れた頃に一度お越しいただくのが理想的です。
身体検査でわかること
診察室では全身を確認します。外見からは分かりにくい、以下のようなポイントをチェックします。
- 目・耳・口:結膜炎の有無、耳ダニの感染、先天的な咬み合わせの問題など
- 皮膚の状態:ノミ・ダニの寄生や、湿疹、脱毛がないか
- 聴診:心臓の音(心雑音)や呼吸音を聴き、循環器系に異常がないか
- 触診:お腹の張りや関節の動きを確認
子犬の時期に骨格や関節の状態を確認しておくことは、将来の健やかな歩行を守るために重要です(整形外科)。
便検査で寄生虫の有無を確認
子犬や子猫は、母犬・母猫から、あるいは以前いた環境で寄生虫に感染していることが少なくありません。環境の変化によるストレスで免疫力が低下すると、お腹の中の虫が原因で下痢をしてしまうこともあります。
ご来院の際は、当日の便(少量で構いません)をラップや清潔な容器に入れてお持ちください。顕微鏡で寄生虫の卵の有無や細菌のバランスを確認します。
予防接種スケジュールと大切な予防
感染症から命を守るワクチンは、成長段階に合わせて数回接種する必要があります。
混合ワクチンの種類とタイミング
お母さんからもらった免疫(母子免疫)が切れるタイミングに合わせて、複数回の接種を行います。一般的なスケジュールは以下の通りです。
| 回数 | 時期(目安) | 目的 |
|---|---|---|
| 第1回 | 生後6〜8週頃 | 1回目の土台作り |
| 第2回 | 生後10〜12週頃 | 免疫を確実に定着させる |
| 第3回 | 生後14〜16週頃 | 免疫を完成させるブースター |
ワクチンの種類(5種、7種など)は、その子の生活環境(お散歩の頻度やドッグランへの出入りの有無など)に合わせて最適なものをご提案します。
狂犬病予防注射と居住区への登録
ワンちゃんを迎えた場合、法律で狂犬病予防注射と市区町村への登録が義務付けられています。生後91日を過ぎたら接種可能です。当院で接種後にお渡しする「注射済証」を居住区へ提出し、鑑札の交付を受けます。品川区での手続きの詳しい流れは品川区の狂犬病ワクチン接種ガイドもご覧ください。
フィラリア・ノミ・ダニ予防の開始時期
蚊が媒介するフィラリア症や、皮膚トラブルの原因となるノミ・ダニの予防も欠かせません。
- フィラリア予防:毎月1回の投薬で予防できます
- ノミ・ダニ予防:室内飼育でも、飼い主様の服に付着して侵入することがあります。一度持ち込むと、冬でも暖かい室内で繁殖してしまいます
これらは成長に合わせてお薬のサイズ(体重区分)が変わるため、定期的な体重測定を兼ねて受診することをおすすめします。犬の予防全般については犬のワクチン・予防接種のページもご覧ください。
初めての来院をスムーズにするために
初めての場所は動物にとっても緊張するものです。少しでもリラックスして受診できるよう、準備を整えましょう。
持ち物リスト
- 各種証明書:ペットショップ等でもらったワクチン証明書
- 新鮮な便:便検査に使用します
- 普段の食事内容:フードの名前や量(栄養相談の参考にします)
キャリーバッグへの慣らし方
- お家でキャリーに慣らす:普段からキャリーを出しっぱなしにし、中で寝られるようにしておきます
- 布をかける:外が見えすぎると不安になるため、タオル等で覆うと安心します
- 安全な移動:飛び出し防止のため、扉がしっかり閉まっているか確認しましょう。猫ちゃんの場合は、洗濯ネットに入れた上でキャリーに入れることを推奨しています
かかりつけ医としてお話しできること
私たちの役割は、病気や怪我への対応だけではありません。「こんな些細なことで相談してもいいのかな」とご心配なさらず、しつけやご飯のことも、なんでもご相談ください。新しい家族がいつまでも元気に走り回れるよう、一緒に一生涯の健康プランを立てていきましょう。

