本文へスキップ
古谷動物病院古谷動物病院FURUYA ANIMAL CLINICご予約

MINIATURE SCHNAUZER

ミニチュア・シュナウザーの特徴とかかりやすい病気

眉と口ひげが特徴的な犬種。脂質代謝異常(高脂血症)を背景に、膵炎・尿石・糖尿病に注意します。

ミニチュア・シュナウザーは凛々しい眉と口ひげが特徴の、賢く活発な犬種です。この犬種を語るうえで欠かせないのが「脂質代謝の体質」で、家族性の高脂血症を背景に膵炎や尿石症が起こりやすいことが知られています。好発はあくまで「かかりやすい傾向」ですが、体質を早く知って食事と体重を整えることが、この犬種ではとくに実を結びます。

  • 好発疾患
  • JKC登録頭数 第5位

凛々しい眉と口ひげがトレードマークのミニチュア・シュナウザー。賢く丈夫な犬種ですが、健康面では「脂質代謝の体質」に由来する一連の注意点があります。ここでは、来院前の予習として、ミニチュア・シュナウザーで比較的みられる病気と、ご家庭でできるケアをまとめました。

01

ミニチュア・シュナウザーってどんな犬?

ドイツの農場でネズミ捕りや番犬として働いたスタンダード・シュナウザーを、小型化して生まれた犬種です。硬い被毛(ワイヤーコート)と、太い眉・立派な口ひげがトレードマーク。抜け毛は少なめですが、定期的なトリミングが前提の被毛です。

性格の傾向

快活で物怖じせず、番犬気質からよく吠えます。賢く学習が早い一方、自分の意見をしっかり持つタイプ。家族と一緒に体を動かす遊びが大好きで、シニアになっても若々しさが残る子が多い犬種です。

暮らし方・お手入れ

月1回程度のトリミングに加え、ごはんや水で濡れる口ひげ周りをこまめに拭くと清潔を保てます。運動欲求はしっかりある犬種なので、毎日の散歩に加えて遊びの時間を。食事は脂質の量を意識して選びます。

ここがたまらない

渋いおじさんのような顔で、まっすぐ見上げてくるギャップ。水を飲んだあとに濡れて垂れる口ひげ。走り出すと途端に子どもっぽくなる——この落差こそ、シュナウザー好きにはたまらないところです。

02

とくに知っておきたい好発疾患

膵炎

Pancreatitis

膵臓が炎症を起こし、嘔吐・腹痛・食欲不振を引き起こす病気です。ミニチュア・シュナウザーは家族性の高脂血症を背景に膵炎を起こしやすい犬種として知られています。「背中を丸めて痛がる(祈りのポーズ)」「繰り返す嘔吐」はサイン。脂肪分の多い食事は引き金になりやすいため、低脂肪を意識した食事管理と体重管理が予防の柱です。

この疾患を詳しく見る →

尿石症(シュウ酸カルシウム)

Urolithiasis

尿路に結石ができる病気で、ミニチュア・シュナウザーはシュウ酸カルシウム結石ができやすい強い素因が知られています。頻尿・血尿・排尿時の不快感がサイン。とくにオスは結石が尿道に詰まると尿が出せなくなり、命に関わる緊急事態になります。水をよく飲める環境づくりと定期的な尿検査が大切です。

この疾患を詳しく見る →

糖尿病

Diabetes Mellitus

インスリンの働きが不十分になり、血糖が高い状態が続く病気です。ミニチュア・シュナウザーでは、膵炎や肥満との関連から糖尿病がみられることがあります。多飲多尿・食べているのに痩せる・元気消失がサイン。膵臓をいたわる食事と体重管理は、糖尿病の面でも予防的に働きます。気になる変化があれば血液・尿の検査をおすすめします。

この疾患を詳しく見る →

僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)

Myxomatous Mitral Valve Disease

心臓の弁が加齢とともに変性し、血液が逆流する小型犬の代表的な心臓病です。初期は無症状で、健診時の心雑音で見つかることが多くあります。咳・疲れやすさが出てからでは進行していることもあるため、シニア期は定期的な聴診・心エコーをおすすめします。

この疾患を詳しく見る →

03

見逃したくない初期サイン

背中を丸めて痛がる・繰り返す嘔吐

尿

頻尿・血尿・出にくい(詰まりは緊急)

多飲多尿・食べているのに痩せる

これらは代表的な好発疾患の初期に出やすいサインです。1つでも当てはまる、あるいは「なんとなくいつもと違う」と感じたら、それが早期発見のきっかけになります。とくに、おしっこがまったく出ないときは緊急性が高いので、すぐにご連絡ください。

04

ご家庭でできる予防・健康管理

  1. ステップ1低脂肪を意識した食事管理

    人の食べ物や脂肪分の多いおやつは控えめに。高脂血症・膵炎のリスクを下げます。具体的な食事内容は担当獣医師にご相談ください。

  2. ステップ2適正体重を保つ

    肥満は高脂血症・膵炎・糖尿病のいずれにも関わります。体重管理はこの犬種の予防医療の中心です。

  3. ステップ3水をよく飲める環境をつくる

    複数の場所に新鮮な水を用意し、尿を薄く保つことが尿石症の予防に役立ちます。

  4. ステップ4定期的に血液・尿の検査を受ける

    中性脂肪の値や尿の状態を把握しておくと、体質に合わせた早めの対策が立てられます。

  5. ステップ5年1回以上の健康診断を受ける

    膵臓・脂質・尿・心臓を定期的にチェックすることで、無症状のうちに変化を捉えられます。

05

当院の考え方

古谷動物病院は「診察室の延長としてのウェブサイト」を大切にしています。犬種ごとの傾向を知ることは、不安をあおるためではなく、その子に合った予防とタイミングのよい受診につなげるためのものです。ミニチュア・シュナウザーでは、高脂血症という「体質」を起点に、膵炎・尿石・糖尿病がひとつながりで見えてきます。だからこそ当院では、血液検査で脂質の状態を把握し、食事療法(療法食)や体重管理をその子の体質に合わせて設計することを大切にしています。数字を一緒に見ながら、無理なく続けられる方針を考えます。気になることは、どんな小さなことでもご相談ください。

ほかの探し方

ほかの犬種・猫種から探す、気になる様子から引ける症状から探す、診断名で引ける病気の一覧もご利用ください。

はじめてご来院される方へ

ご予約から診察・治療方針のご提案までの流れを、わかりやすくまとめています。

はじめての方はこちら

Q&A

よくあるご質問

シュナウザーは脂っこいものに気をつけるよう言われました。なぜですか?
ミニチュア・シュナウザーは家族性(遺伝的)に血液中の中性脂肪が高くなりやすい犬種で、この高脂血症が膵炎の引き金になりやすいためです。人の食べ物や脂肪分の多いおやつは、膵炎の発症リスクを高めることがあります。予防のポイントは、低脂肪を意識した食事管理と適正体重の維持です。血液検査で中性脂肪の値を把握しておくと、その子に合った食事の方針が立てやすくなります。具体的な食事内容は担当獣医師にご相談ください。
急に元気がなく、背中を丸めて震え、嘔吐しています。どうすれば?
膵炎の可能性があり、早めの受診をおすすめします。「食欲がない」「繰り返す嘔吐」「お腹を痛がって背中を丸める(祈りのポーズ)」「元気消失」は膵炎で見られるサインです。とくにシュナウザーは高脂血症を背景に膵炎を起こしやすい犬種です。脱水や痛みを伴うことが多く、早い対応が回復を助けます。前日に脂っこいものを食べていないか、といった情報も診察の助けになりますので、あわせてお伝えください。
おしっこに石やキラキラしたものが混じります。放っておいて大丈夫ですか?
シュウ酸カルシウム尿石症の可能性があり、様子見はおすすめできません。ミニチュア・シュナウザーは尿石ができやすい体質が知られています。頻繁にトイレに行く、少量ずつしか出ない、血尿、といったサインは受診の合図です。とくにオスは尿道に石が詰まって尿が出せなくなると命に関わる緊急事態になります。おしっこがまったく出ていないときは、すぐにご連絡ください。水をよく飲める環境づくりも予防に役立ちます。

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。