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MINIATURE DACHSHUND

ミニチュア・ダックスフンドの特徴とかかりやすい病気

胴長短足の愛らしい犬種。その体型ゆえに椎間板ヘルニアの好発犬種として知られます。

ミニチュア・ダックスフンドは胴長短足の愛らしい体型が魅力の人気犬種です。その体型のもとになる軟骨異栄養性という特徴ゆえに、椎間板ヘルニアの代表的な好発犬種として知られます。好発はあくまで「かかりやすい傾向」ですが、背骨への負担を減らす暮らし方を早くから知っておくことが、この犬種ではとくに大切です。

  • 好発疾患
  • JKC登録頭数 第3位

胴長短足のシルエットで愛されるミニチュア・ダックスフンド。その体型は「軟骨異栄養性」という遺伝的な特徴によるもので、同じ特徴が椎間板の変性を早めることが知られています。ここでは、来院前の予習として、ミニチュア・ダックスフンドで比較的みられる病気と、ご家庭でできるケアをまとめました。

01

ミニチュア・ダックスフンドってどんな犬?

ドイツでアナグマ猟のために作られた犬種で、犬種名そのものが「アナグマ犬」を意味します。巣穴に潜って獲物と対峙するために、胴が長く脚の短い体型に育てられました。被毛はスムース・ロング・ワイヤーの3タイプがあります。

性格の傾向

猟犬らしく鼻がよく利き、好奇心旺盛で活発です。自分で判断して動く独立心があり、それが「頑固」と映ることも。家族には愛情深く、番犬気質から物音や来客によく吠えます。

暮らし方・お手入れ

散歩では、たっぷり匂いを嗅がせると心が満たされます。掘る・くわえる・探すといった本能を満たす遊びもおすすめ。ロングとワイヤーはブラッシングやトリミングが必要です。段差にはスロープを置き、階段は抱っこで上り下りを。

ここがたまらない

短い脚を懸命に動かしてついてくる後ろ姿。長い体をくるんと丸めた寝姿。鼻をフンフン鳴らして「ねえねえ」と主張してくる甘え方。この犬種にしかない愛嬌が、体の形そのものにあります。

02

とくに知っておきたい好発疾患

椎間板ヘルニア(IVDD)

Intervertebral Disc Herniation

背骨のクッションである椎間板が変性し、脊髄を圧迫して痛みや麻痺を起こす病気です。ミニチュア・ダックスフンドは軟骨異栄養性の代表犬種で、国内の保険請求データでも上位の好発疾患です。「背中を丸めて震える」「抱くと痛がる」「後ろ足がふらつく・動かない」はサイン。足の感覚が失われている場合は緊急性が高く、早期の対応が予後を左右します。

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クッシング症候群

Cushing's Syndrome

副腎からのコルチゾールが過剰になるホルモンの病気で、下垂体依存性のタイプはミニチュア・ダックスフンドを含む犬種で比較的みられます。多飲多尿・食欲増加・左右対称の脱毛・お腹の張りが典型です。ゆっくり進むため加齢と間違われやすいですが、早期発見で管理しやすくなります。

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僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)

Myxomatous Mitral Valve Disease

心臓の弁が加齢とともに変性し、血液が逆流する小型犬の代表的な心臓病です。初期は無症状で、健診時の心雑音で見つかることが多くあります。咳・疲れやすさが出てからでは進行していることもあるため、シニア期は定期的な聴診・心エコーをおすすめします。

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歯周病

Periodontal Disease

小さな口に歯が密集するため歯垢が停滞しやすく、小型犬では歯周病リスクが高いことが知られています。口臭・歯石・歯ぐきの赤みは受診のサイン。子犬のうちからの歯みがき習慣が最大の予防です。

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進行性網膜萎縮(PRA)

Progressive Retinal Atrophy

網膜が徐々に変性し、視力が失われていく遺伝性の眼疾患です。ミニチュア・ダックスフンドでは原因となる遺伝子変異が知られており、遺伝子検査で保因の有無を調べられます。暗い場所で動きが慎重になる、物にぶつかる、といったサインがあれば眼科的な検査をおすすめします。進行性ですが、環境を整えることで生活の質を保てます。

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03

見逃したくない初期サイン

背中を丸めて震える・抱くと痛がる

後ろ足のふらつき・引きずり・立てない

多飲多尿・左右対称の脱毛・お腹の張り

これらは代表的な好発疾患の初期に出やすいサインです。1つでも当てはまる、あるいは「なんとなくいつもと違う」と感じたら、それが早期発見のきっかけになります。とくに後ろ足の異常は、様子を見ずに早めのご相談をおすすめします。

04

ご家庭でできる予防・健康管理

  1. ステップ1上り下りをスロープ・ステップにする

    ソファやベッド、玄関の段差にスロープを設け、背骨への衝撃を減らします。飛び降りは椎間板への負担が大きい動きです。

  2. ステップ2抱っこは背中を水平に

    前足とお尻を両手で支え、背骨がそらないように抱きます。片手で脇だけを持ち上げる抱き方は避けましょう。

  3. ステップ3適正体重を厳しめに保つ

    体重管理は椎間板ヘルニアの予防そのものです。少しの増量でも背骨の負担が変わるため、こまめな体重チェックをおすすめします。

  4. ステップ4滑りにくい床環境をつくる

    フローリングにマットを敷き、二本足で立つ・激しくジャンプする遊びは控えめに。背骨をひねる動きを減らします。

  5. ステップ5年1回以上の健康診断を受ける

    心臓・ホルモン・目・歯を定期的にチェックすることで、無症状のうちに変化を捉えられます。

05

当院の考え方

古谷動物病院は「診察室の延長としてのウェブサイト」を大切にしています。犬種ごとの傾向を知ることは、不安をあおるためではなく、その子に合った予防とタイミングのよい受診につなげるためのものです。ミニチュア・ダックスフンドでは、椎間板ヘルニアという「暮らし方で負担を減らせる病気」との付き合い方が中心になります。飛び降りを減らす、体重を保つ、背骨をひねらない——こうした毎日の小さな工夫を、その子の体型や暮らしに合わせて一緒に設計していきます。気になることは、どんな小さなことでもご相談ください。

ほかの探し方

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Q&A

よくあるご質問

ダックスは腰を痛めやすいと聞きます。予防はできますか?
完全に防ぐことはできませんが、日々の暮らしでリスクを下げることはできます。ポイントは「背骨をひねる・そらす動きを減らす」ことです。ソファやベッドの上り下りにはスロープやステップを使い、抱っこは前足とお尻を両手で支えて背中を水平に保ちます。フローリングには滑り止めを敷き、二本足で立たせる遊びは控えめに。そして体重管理が何より重要です。体重が増えると背骨への負担が大きくなるため、適正体重の維持が最大の予防になります。
急に後ろ足を引きずるようになりました。様子を見て大丈夫ですか?
椎間板ヘルニアの可能性があり、様子見はおすすめできません。「背中を丸めて痛がる」「抱き上げるとキャンと鳴く」「後ろ足がふらつく・動かない」「排尿がうまくできない」といったサインは、できるだけ早い受診が望まれます。とくに足の感覚がなくなっている場合は時間との勝負になることがあります。歩き方や立ち上がりの様子を動画に撮っておくと、診察の助けになります。迷ったらまずお電話ください。
毛が薄くなり、水をたくさん飲むようになりました。加齢でしょうか?
加齢の変化のこともありますが、ミニチュア・ダックスフンドで比較的みられるクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の可能性も考えられます。左右対称の脱毛、多飲多尿、お腹が張って見える、といったサインが重なるときは、ホルモンの検査をおすすめします。ゆっくり進むため見逃されやすい病気ですが、早く気づくほど管理がしやすくなります。気になる変化があればご相談ください。

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。