アニコムの猫種ランキングで長く上位に位置する、折れ耳が魅力のスコティッシュ・フォールド。おだやかで甘えん坊な家庭猫として人気ですが、健康面ではその「折れ耳」に関わる遺伝的背景を正しく理解しておくことが大切です。ここでは、来院前の予習として、スコティッシュ・フォールドで比較的みられる病気と、ご家庭でできるケアをまとめました。
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スコティッシュ・フォールドってどんな猫?
1961年、スコットランドの農場で見つかった折れ耳の猫「スージー」を祖とする猫種です。前に折れた耳は軟骨に関わる遺伝子の変異によるもので、同じ血統からは耳の立った子(ストレート)も生まれます。丸い顔と大きな丸い目、短毛と長毛のタイプがあります。
性格の傾向
おっとりと穏やかで、鳴き声も控えめな子が多い猫種です。人のそばにいることを好み、抱っこを受け入れてくれる子も少なくありません。激しく走り回るより、同じ部屋でのんびり過ごすタイプが多い印象です。
暮らし方・お手入れ
短毛なら週数回、長毛なら毎日のブラッシングを。活動量が控えめなぶん太りやすいので、遊びに誘う時間を意識的につくってください。キャットタワーは段差を低めにし、床にはマットを敷くと体への負担が減ります。
ここがたまらない
ぺたんと折りたたまれた耳と、まんまるな顔立ち。後ろ足を投げ出して座る、いわゆるスコ座り。声高に主張せず、気づくと隣にいる静かな甘え方。この「まるさ」は、ほかでは代えがたい魅力です。
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とくに知っておきたい好発疾患
Hypertrophic Cardiomyopathy
心臓の壁(とくに左心室)が厚くなり、血液を送り出す働きが低下する猫でもっとも多い心臓病です。スコティッシュ・フォールドは好発猫種のひとつとされます。初期は無症状のことが多く、健診時にたまたま見つかることも少なくありません。安静時の呼吸が速い・開口呼吸・元気の低下はサインです。若いうちからの心エコー検査が早期発見に役立ちます。
Urolithiasis
尿路に結石ができる病気で、スコティッシュ・フォールドはリスクが高まる猫種として報告されています。血尿、頻回にトイレへ行く、排尿時に鳴くなどが典型的なサイン。とくにオスは結石や結晶が尿道に詰まると命に関わるため、排尿の異変には注意が必要です。水分摂取と日々のトイレ観察が予防の基本になります。
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見逃したくない初期サイン
脚
ジャンプを嫌がる・歩き方が硬い・尾の付け根を触ると嫌がる
呼吸
安静時の呼吸が速い・開口呼吸・元気食欲の低下
尿
トイレの回数が増える・血尿・排尿時に鳴く
これらは代表的な好発疾患の初期に出やすいサインです。1つでも当てはまる、あるいは「なんとなくいつもと違う」と感じたら、それが早期発見のきっかけになります。
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ご家庭でできる予防・健康管理
ステップ1:適正体重を保つ
体重が増えると関節・心臓・全身に負担がかかります。とくに関節に配慮したいスコティッシュ・フォールドでは、体重管理が生活の質を守る土台になります。食事量やおやつの量をご相談ください。
ステップ2:水をたくさん飲める環境をつくる
尿石の予防には水分摂取が重要です。水飲み場を複数用意する、ぬるま湯や流れる給水器を試す、ウェットフードを取り入れるなど、その子の好みに合わせて工夫しましょう。
ステップ3:トイレを毎日観察する
排尿の回数・量・色、鳴きながら排尿していないかを確認します。いつもと違うと感じたら、早めの受診が重症化を防ぎます。
ステップ4:関節にやさしい住環境を整える
高い場所からの着地は関節への負担になります。段差にステップを置く、床に滑り止めマットを敷くなどで、関節をいたわる環境をつくりましょう。
ステップ5:年1回以上の健康診断を受ける
心臓(聴診・心エコー)・関節・腎臓・尿を定期的にチェックすることで、無症状のうちに変化を捉えられます。
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当院の考え方
古谷動物病院は「診察室の延長としてのウェブサイト」を大切にしています。猫種ごとの傾向を知ることは、不安をあおるためではなく、その子に合った予防とタイミングのよい受診につなげるためのものです。スコティッシュ・フォールドの折れ耳は大きな魅力であると同時に、関節の健康と切り離せない特徴でもあります。だからこそ、痛みのサインを早く捉え、心臓や腎臓も含めて若いうちから一緒に見守り、その子がおだやかに過ごせる選択肢を広げていきます。気になることは、どんな小さなことでもご相談ください。
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かかりやすい病気(当院の解説ページ)
スコティッシュ・フォールドで比較的みられる病気のうち、当院に解説ページがあるものです。 好発は「かかりやすい傾向」であって、必ずかかるわけではありません。 気になるサインがあれば、来院前の予習にお使いください。

