本文へスキップ
古谷動物病院古谷動物病院FURUYA ANIMAL CLINICご予約

COLUMN

予防

マダニ予防とSFTS|愛犬・愛猫と家族を守るために

マダニは単なる害虫ではなく、愛犬や愛猫、そして私たち人間にも深刻な感染症を引き起こすことがある侮れない存在です。都市部でも公園や緑道を散歩するだけで感染リスクはゼロではありません。春のお散歩シーズンが始まる前に、正しい知識と予防法を確認しておきましょう。

春のお散歩シーズンに潜むマダニの脅威

暖かくなると、犬や猫の散歩に出かける機会も増えます。旗の台・荏原町周辺にも、公園や近隣の緑道などお散歩に適したスポットがたくさんあります。しかし、春から秋にかけての気温上昇は、マダニにとっても活動しやすい季節の到来を意味しています。

マダニは、草むらや低木の葉の先端で宿主(動物)が通り過ぎるのをじっと待ち、通過した動物の体に素早くとりつきます。体が小さく、咬みついても痛みをほとんど感じないため、気づいたときにはすでに吸血が進んでいることも少なくありません。

吸血による直接的な被害(皮膚炎や貧血)も問題ですが、より怖いのはマダニが媒介するウイルスや細菌です。品川区のような都市部でも、公園の草むらや緑地帯にマダニが生息している可能性は十分にあります。散歩コースで草むらに入ったり、茂みに顔を突っ込んだりする習慣のある子は、特に注意が必要です。

命に関わる感染症「SFTS」の基礎知識

SFTSとはどのような病気か

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで発症する感染症です。日本国内でも西日本を中心にヒトや動物への感染が確認されており、犬・猫での感染事例も報告されています。

犬や猫がSFTSウイルスに感染した場合、発熱・食欲不振・元気消失・嘔吐・下痢などの症状を示すことがあります。重篤化すると血小板数の著しい低下が起こり、命にかかわる場合もある、非常に油断できない病気です。

人にもうつる「人獣共通感染症」

SFTSが特に注意を要するのは、ペットから人へ感染した事例が国内で複数報告されている点です。感染した猫や犬の血液・体液・分泌物に触れることで、ヒトへの感染が起こりうると考えられています。愛犬・愛猫の病気であると同時に、一緒に暮らすご家族全員の健康にも直結する問題です。

「うちは都内だから大丈夫」と思わず、春の散歩シーズンには特に意識して対策を講じることが大切です。

こんな症状はありませんか

マダニに咬まれた際のサインは、気づきにくいものが多いです。以下のような変化がみられたら、早めに動物病院へご相談ください。

正しいマダニ予防の習慣

定期的な駆除薬の投与が最も有効

マダニ予防において最も確実な方法は、定期的な予防薬(駆除薬)の使用です。スポットオン(首元に垂らすタイプ)やチュアブル(おやつタイプ)など剤型がいくつかあり、愛犬・愛猫の体質や生活スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。

どのタイプが合っているかは、体重・年齢・健康状態によって異なります。「何を選べばいいかわからない」という場合は、当院の獣医師にご相談ください。

帰宅時のスキンチェックと環境管理

薬の投与に加えて、散歩から帰ったら全身をチェックする習慣をつけることも大切です。マダニが好んで寄生する部位として、以下の場所を重点的に確認してください。

散歩後にブラッシングを行うことで、体表に付着したマダニを落とす効果も期待できます。自宅に庭がある場合は、草刈りや除草を定期的に行い、マダニが生息しにくい環境を整えることも有効です。

まとめ

春のお散歩は、愛犬にとっても飼い主さんにとっても、とても大切な時間です。しかし、マダニによる感染症のリスクは、都市部であっても決して他人事ではありません。

予防薬の定期投与とスキンチェックの習慣化は、愛犬・愛猫を守るだけでなく、一緒に暮らすご家族自身の健康を守ることにもつながります。お散歩の距離や場所が限られる子でも、草むらへの接触がある限りリスクは同様に存在します(整形外科で通院中の子もご相談ください)。

何かご不安なことがあれば、品川区旗の台・荏原町にある当院へいつでもご相談ください。

監修:古谷動物病院

このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。

コラム一覧へ戻る