
ECHO REPORT (MMVD)
犬のMMVD 心エコー報告書ツール
計測値から、正規化した値とACVIMステージB2の基準の充足を出す
獣医療関係者向けのツールです。犬の僧帽弁閉鎖不全症の心エコー計測値を入れると、体重で正規化した左室径(LVIDDN)・FS・簡易ベルヌーイ式による圧較差を算出し、ACVIM 2019 のステージB2の4基準の充足を1つずつ示します。カルテ貼り付け用と飼い主向けの2種類の報告書を作れます。患者名の入力欄は置いていません。
- 犬
- 獣医療関係者向け
REPORT
報告書をつくる
体重と計測値を入れると、正規化した値と基準の充足が出ます。体重以外はすべて任意です。入れた項目だけが報告書に載ります。
患者情報を持たない報告書ツール
患者名・カルテ番号の入力欄はありません。入力した計測値はこの画面の中だけにあり、送信も保存もされません(リロードで消えます)。
計測値を入れる
体重以外は任意です。入れた項目だけが報告書に載ります。
正規化に必要
6段階(基準 ≥3)
犬種補正後(基準 >10.5)
M モード(cm)2D短軸ガイド下で計測
LVIDDN の計算に使う
二次元・ドプラ
右側短軸・拡張早期(基準 ≥1.6)
僧帽弁逆流
三尖弁逆流(肺高血圧の推定)
体重を入れると、正規化した値(LVIDDN)と基準の判定が出ます。
ACVIM ステージB2の基準(2019)
1つずつの充足だけを示します。総合判定は出しません。ガイドラインは、理想的には4基準すべてを満たしてから治療を始めるとしつつ、心エコーの2項目(★)を最も信頼できる指標としています。
| 基準 | 計測値 | しきい値 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 心雑音強度 | — | ≥3 | 未計測 |
| ★LA:Ao右側短軸像・拡張早期で計測 | — | ≥1.6 | 未計測 |
| ★LVIDDN2D短軸ガイド下のMモードで計測した LVIDd を体重で正規化 | — | ≥1.7 | 未計測 |
| VHS(犬種補正) | — | >10.5 | 未計測 |
4基準のうち 0 項目が該当(未計測 4 項目)
【心エコー所見】 ■ ACVIM ステージB2の基準(2019) ・心雑音強度 —(基準 ≥3)… 未計測 ・LA:Ao —(基準 ≥1.6)… 未計測 ・LVIDDN —(基準 ≥1.7)… 未計測 ・VHS(犬種補正) —(基準 >10.5)… 未計測 → 4基準のうち 0/0 該当(未計測 4 項目)
「書式ごと」は見出しと箇条書きの構造を保ったまま貼り付けられます(貼り付け先が書式に対応している場合)。
表示される数値は、入力された計測値から算出した結果です。計測そのものの妥当性 (断面・時相・トレースの取り方)は評価していません。ステージ分類と治療方針の判断は、 臨床所見と併せて使う人が行ってください。
CRITERIA
ステージB2の4基準と、その重み
ACVIM 2019 コンセンサスは、進行したステージB2を識別する基準として次の4つを挙げています。VHS だけが等号を含まない点に注意してください。
- ・心雑音強度 ≥3/6
- ・LA:Ao ≥1.6(右側短軸像・拡張早期)
- ・LVIDDN ≥1.7(2D短軸ガイド下のMモードで計測した LVIDd を体重で正規化)
- ・犬種補正した VHS >10.5
本ツールは総合判定を出しません。4つを機械的に合成して1つの結論にすると、 この重みの違いが失われます。未計測の項目は「満たさない」ではなく「未計測」として扱い、 何を測れば判定できるかを示します。
NORMALIZE
なぜ体重で正規化するのか
左室径をそのまま比べても、体格の違う犬の間では意味を持ちません。Cornell ら(2004)は正常犬のMモード計測値のアロメトリック・スケーリングを検討し、体重の 0.294 乗で割ることで体格の影響を除けることを示しました。ACVIM 2019 はこの方法を採り、 正規化した値 1.7 をステージ判定のしきい値としています。
LVIDdN = LVIDd (cm) ÷ 体重 (kg)^0.294
0.294 乗は暗算できません。本ツールは、この値に加えてその体重で基準に達する LVIDd(cm)も逆算して表示します。計測中に「あと何 cm で基準に届くか」が分かるためです。
PRIVACY
患者情報を持たない設計
患者名・カルテ番号の入力欄を置いていません。個体を特定する情報を扱わなければ、取り違えも流出も起こりえないためです。 報告書の貼り付け先であるカルテが患者を特定しているので、ツール側で氏名を持つ必要がありません。
入力した計測値はブラウザの中だけにあります。サーバーにも アクセス解析にも送っておらず、ブラウザへの保存もしていません。ページを再読み込みすれば消えます。
OUTPUT
2つの出口
同じ計測値から、宛先の違う2つの文書を作れます。
- ・カルテ貼り付け用——見出しと箇条書きの構造を保ったまま貼り付けられます (書式ごとコピー)。書式に対応していない貼り付け先のために、文字だけのコピーも用意しています
- ・飼い主の方への説明——専門用語を避けた下書きを作り、 画面上で編集できます。そのまま渡す想定ではありません。今後の方針と次回の予定はツールでは判断できないため、担当された先生が加筆してください
SOURCES
出典
- Keene BW, et al. ACVIM consensus guidelines for the diagnosis and treatment of myxomatous mitral valve disease in dogs. J Vet Intern Med. 2019;33(3):1127-1140.(ステージ分類・B2の4基準・正規化式)
- Cornell CC, Kittleson MD, Torre PD, et al. Allometric scaling of M-mode cardiac measurements in normal adult dogs. J Vet Intern Med. 2004;18:311-321.(体重による正規化の一次文献)
Q&A
よくあるご質問
- なぜ「ステージB2です」という総合判定を出さないのですか?
- ガイドライン自身が、単一の指標ではなく複数のモダリティを併せて判断することを求めているためです。ACVIM 2019 は4基準を挙げたうえで「治療は生涯続く取り組みであるため、理想的にはこれらすべてを満たしてから治療を開始する」とし、同時に「これらのうち、心エコーによる左房・左室拡大の所見が、治療の恩恵を受ける犬を見分ける最も信頼できる方法とみなされる」とも述べています。重みが同じではない4つを機械的に合成して1つの結論にすると、この含意が失われます。本ツールは各基準の充足を1つずつ示し、心エコー由来の2項目に印を付けるところまでを担当します。
- 未計測の項目があるとき、判定はどうなりますか?
- 「満たさない」ではなく「未計測」として扱い、判定対象から外します。たとえばVHSを撮っていない場合、残り3基準をすべて満たしていても「4基準すべてを満たす」とは表示しません。何が足りないかを明示するので、次に何を測ればよいかが分かります。未入力を陰性とみなす実装にすると、検査が済んでいないだけの症例を「基準を満たさない」と誤って読ませることになります。
- VHSだけ「>10.5」で、他が「≥」なのはなぜですか?
- 原典の表記がそうなっているためです。ACVIM 2019 は心雑音 ≥3/6、LA:Ao ≥1.6、LVIDDN ≥1.7 と等号を含めて書く一方、VHS だけは「>10.5」と書いています。したがって VHS が 10.5 ちょうどのとき、本ツールは「非該当」と判定します。境界値の扱いは受け入れテストで固定してあり、実装が原典からずれないようにしています。
- 患者名やカルテ番号を入力する欄がないのはなぜですか?
- 個体を特定する情報を扱わなければ、取り違えも流出も起こりえないからです。このページは公開サーバー上にあり、入力欄を置けば「患者情報を扱うページ」になります。報告書は貼り付け先のカルテが患者を特定しているため、ツール側で氏名を持つ必要がありません。入力した計測値も、サーバーにもアクセス解析にも送っておらず、ブラウザに保存もしていません。ページを再読み込みすれば消えます。
- 飼い主向けの説明文は、そのまま渡してよいですか?
- そのままでは渡さないでください。計測値から機械的に組み立てた下書きで、その子の状況を知りません。とくに今後の方針と次回の予定は、このツールでは判断できないため一般的な書き方にとどめてあります。画面上で編集できるようにしてあるので、担当された先生が加筆・修正してからお渡しください。病気そのものの説明は当院の飼い主向けページ(/diseases/mmvd)に用意してあり、下書きにもそのURLを入れています。
INFORMATION
受診のご案内
〒142-0064 東京都品川区旗の台4-4-19
- 東急大井町線・池上線「旗の台駅」より徒歩5分
- 東急大井町線「荏原町駅」より徒歩3分
病院前に1台分駐車できます。使用中の場合は近隣の提携パーキングをご利用ください(1時間分のサービス券をお渡ししています)。
ご予約優先制です。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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休診日:日曜日・祝日
- 土曜日の午後は18:00までとなります。
- 初診は随時受け付けております。
- 往診・トリミング・麻酔処置は事前のご予約が必要です。
このページは一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療方針は その子の状態によって異なります。個別の症状や薬の使い方については、 自己判断せず担当獣医師にご相談ください。
